昭和56年に製造された、おなじみの特急踊り子号の車両です。
従来の国鉄特急型電車のイメージをぶち破るデザインや設計となっており、普通列車としての使用も可能なように側扉は広く作られ、窓が開き、また車両の性能は従来の近郊電車と同レベルとなっているのが特徴です。
185系には10両(A編成)、8両(B2編成)、7両(B1編成・OM編成)、6両(B3~B6編成、OM03編成)、5両(C編成)、4両(B7編成、C7編成)が存在し、行先や需要によって使い分けています。
かつてA・B・C編成は田町車両センターに所属していましたが、同センターの組織変更に伴い現在は185系全車が大宮総合車両センター所属となっています。
7両編成を組むB編成・OM編成はA・C編成とは違い寒冷地対策がなされている事から車番に200番台が付与され、殆どの東北・高崎線特急に使用されています。
なお、6両のB編成には京浜東北・根岸線で保安装置に採用しているATCを装備した編成があり、土休日を中心に京浜東北、横浜、中央、篠ノ井線経由で運転される特急はまかいじ号にはATCを装備したB編成を使用しています。
特急踊り子号ではA編成とB1編成、OM編成は伊豆急下田方面、C編成は修善寺方面の列車に使用されます。
グリーン車はA編成には2両、B1編成とOM編成には1両組み込まれており、C編成には連結されていません。
平成11年までは緑の斜めストライプという独特のデザインを身に纏っていましたが、リニューアル工事の施工に伴い塗装が順次緑とオレンジのブロックカラーに変更されました。
踊り子号運転開始30周年となる平成23年7月に
A8編成が緑の斜めストライプに塗り直され、他の185系A編成に混じって活躍しています。
また平成24年6月には駿豆線に入線するC1編成も同塗装となりました。
なお、緑の斜めストライプのデザインは東海道線平塚駅の西口跨線橋の外装にも採用されており、意外な所でリニューアル前の185系の面影を感じる事が出来ます。ちなみに現在平塚駅に停車する踊り子は無く、185系で平塚駅に停車する列車は湘南ライナー上下数本と一部のホームライナー小田原号のみとなっています。
東海道線系統の185系は踊り子と湘南ライナー、ホームライナー小田原の他、朝9:26に熱海を出る伊東行きの普通電車にも使用されており、乗りドク列車として一部で人気を博しています。
かつては三島より西、沼津行きの普通電車にも使用された事があるそうです。
113系が撤退してから東海道線東京口において定期運用に就く車両としては最も古い車両となってしまいましたが、今なお元気に第一線で、各編成を組み合わせ最長15両編成で活躍しています。
しかし近い将来に後継車が製造される事は十分に考えられるので、今後の動向に注目です。
ちなみに特急踊り子号は目立たないですが独特な特徴があります。
在来線の特急列車では現在唯一にして最長の15両編成で運転されており、また有料の特急列車で私鉄を含む全4社に跨る直通運転というのも、全国的に見て大変珍しい例となっています。