伊豆箱根鉄道駿豆線7000系(総合ページ)
平成3年に颯爽と登場した最新系式です。京急2000形に似た前面の窓は大きな一枚ガラス、室内はJR東海311系のようなオール転換クロスシートで中間車は213系のような2扉、輝きを放つステンレス製の車体も誇らしげに、かつては中間車を指定席とした快速運用にも就いていました。
平成4年に増備された2編成目は室内に案内表示機が設置されています。
快速運用が無くなった今でも室内設備はそのままで、観光客の人気を集めています。時々「グリーン車みたいだ」と喜ぶ観光客の姿を見掛けます。まさに、駿豆線の観光路線としての側面に特化した車両といえます。
ただし、観光的な側面に特化し過ぎたが故に、転換クロスシートで吊り革の無い車内、乗降扉が2箇所しか無い中間車などは平日朝夕の通勤・通学輸送におけるネックとなっている感が否めず、また製造費も割高であった事、観光需要の減少などから7000系は2編成のみの製造に留まりました。
なお、吊り革については2007年からドア付近にのみ設置されました。
そして、それらの7000系の欠点や観光客の減少を象徴するかのように、平成9年には全車3扉セミクロスシートの従来系式である3000系が多少の改良を加えられた上で再び増備されました。
7000系はJR線への乗り入れも考慮され、211系に準じたツーハンドルの運転台となっており、性能面は設計最高速度120km/hの高速対応仕様、行先方向幕には『沼津』『熱海』『富士』のコマがあるようですが、現在のところJR線への乗り入れ実現には至っていません。
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